大阪造幣局の工場見学
桜の通り抜けで有名な大阪造幣局ですが、無料の工場見学と博物館に行ってきました
訪れてから、2年も経ってしまい、だいぶ記憶がとんでいます
現在はコロナ禍で、工場見学は中止となっていて、博物館だけ見学できます
大川の沿岸沿いに建つ大阪造幣局
創業当時は水運がメインで、この地に建てられました

1871年(明治4年)4月4日創業 日本初の造幣局
日本の造幣局は大阪市に本局があり、支局がさいたま市と広島市の2箇所にあり、なお、紙幣の印刷は、東京の国立印刷局です
大阪の本局では、硬貨だけでなく、勲章、金属工芸品などの製造も行ってます

まずは、無料の工場見学へ
事前の申し込みが必要です
パンフレットとともに、ビデオとガイドさんのお話でで、造幣局の概要に、製造過程の説明を聞き、理解が深まります

2021年(令和3年)11月に生まれ変わる500円硬貨のお話もありました
2色3層構造のバイカラー・クラッドで、縁の異形斜めギザになっていて、微細点、微細線、潜像加工されて、偽造できない技術がたくさん集結された硬貨、もうお目見えも間近です
写真は現行の500円硬貨の偽装防止技術

ガイドさんから面白い話がたくさん聞けたうちの一つ
自動販売機でお金が何度も戻ってきてしまうのは、古くなった硬貨で、年月とともにすり減ってしまって、微妙な差分で通らないそう
そういう硬貨は、順次市場から回収されて、古い硬貨は見かけないわけです
いよいよ、実際に硬貨が製造されてる工場見学へと案内されます
圧穿(型抜きのこと)→圧縁(縁つけ)→洗浄→圧印(模様・ギザ付け)などの機械がずらりと並んでます
しかし、現在は電子マネーやクレジット・カードの普及で貨幣の製造量は激減していて、造幣局の製造設備もフル稼働していないそうです
なかでも、1円玉の製造は少なくなってるとのこと

ちなみに材料を引き延ばすまでの工程「溶解」は、広島の工場で行われてます
そのあと、貨幣の形に打ちぬかれ、ふちをつけて洗浄、そして模様をつけて厳しい工程を経て、検査してやっと合格です

職員の中でもこのエリアに入れる人は限られ、出入りには厳しいチェックがあるとのこと
現在は、完全オートメーション化で、工場内には、機械を操作する人は数えるほどです

フロアを移動して
合格した硬貨を厳重に計数し袋詰めしてるところです
その際の作業もすべて機械化されてます
昔は人力だったので大変だったでしょうけど、今は、袋詰めから完璧にパレットに並べていくロボット、すごすぎます

1日に製造する硬貨の裁量は、日銀次第
本日出来立てホヤホヤの500円硬貨
500円硬貨をつまんでるように写真を撮るポイントを教えてくれましたが、みなさん、お待ちの重圧で、失敗に終わりました

各硬貨の表と裏の極印
緻密でこれを掘るのは大変そう

時間は 約1時間半ほど、大人の社会見学、ガラス張りで反射してしまいわかりにくい写真で恐縮ですが、すごく楽しめました
写真撮影可能もうれしいです
そのあとは、外の見学です
昔の正門

美しいレンガ造りの建物
明治44年(1911年)に火力発電所として建てられました
昭和44年(1969年)に改装され、「造幣博物館」として開館しました
(写真は桜の通り抜けの時に撮影したものです)

創業当時(明治4年)、日本で 一番古い西洋式のガス 燈
人々の生活を変えたガス燈、日本の史跡にもなってます

明治9年製の創業当時の大時計、狂いなく現役です

創業時に使われていた圧印機
左がフランス製で、右がドイツ製

次は 博物館の見学ですが、長くなったので続きます
夏休みなので、更新&お返事にご訪問はのんびりになりますので、よろしくお願いします